新卒タクシードライバーブログ

新卒でタクシードライバーを選んだ男の記録みたいなもの

新卒タクシードライバーの転職活動

転職サイトにこのように登録すると
第二新卒(24歳)
ドライバー歴1年半
タクシー、ハイヤー、バス、トラック会社からのスカウトがあります。当たり前ですが受け身な就活だと先は運転手しかないですね(しかもスカウトしてきた会社の一つに自分の勤めている会社があるという困惑)。相変わらず大学時代の食っちゃ寝ゲームライフが足を引っ張ります。
そのためドライバー以外を希望する自分は【業界未経験OK】という職場に飛び込まなければなりません。

人生ハードモードになってきて、中々面白くなってきたんじゃねえの。

 

 

 

 

辛い。

新卒でタクシードライバーになるメリット、デメリット

自分のキャリアのためにも新卒でタクシードライバーをするメリット、デメリットをざっくり考え直してみたいと思います。

【メリット】

第1に20代においては給料が高いこと。まだまだ年功序列の多い日本ではほぼ一年目から年収400万以上を実現できる職業は少数であり、しかもそれを実現するための資格が2種免許だけと非常に容易であるということ。若い時に貰えるお金が多いということは長期の資産運用ができたり、また若い内の自己投資ができたりとコスパが良いこと。10連ガチャ回せること。

第2に会社側からすると若手は貴重な人材であるため大切にされやすいということ。場合によっては(内勤でも班長でも待遇はそんなに良くないらしいですが)役職にもつきやすいこと。ちやほやされること。

第3にネット場ではなく現実で社会情勢の変化を感じやすいこと。世の中がどう回っているのか、なんとなく分かり視野が広がった...気になれること。東京だけですが転職する際に参考になること。

第4に異業種に挑戦して、失敗した場合でもドライバーとしてのスキルはあるためとりあえず食いっぱぐれることはないこと。

第5に個人タクシーを30代の内に開業できる可能性があること。50代や60代で開業するのに比べて個人タクシーの期間が約30年と非常に長いという旨味がある。自分が普通にサラリーマンになったと仮定した場合に比べてより良い生涯収入を期待できる。

【デメリット】

第1にドライバーである限り身につくスキルはそこが知れていること。生涯ドライバーで終えるならいいが、もし転職することになった場合、年齢を重ねるごとにドライバー以外の選択肢がなくなっていってしまうこと。

第2に歩合給と事故、違反により収入が下がる要素があり、経済的な信用が低いこと。住宅ローンを組むこと、結婚等が困難になりがちであること。

第3に福利厚生が不十分であること。公務員やそれなりの企業だったなら今後貰えるだろう退職金や各種手当が低かったり、そもそもなかったりすること。長く勤めれば、勤める程に給料の割にお金に苦労しやすいこと。ゴールデンウィーク、お盆、年末年始等の祝日でも基本は出勤な上に有給休暇が取りづらい仕組みがあること。毎月13乗務(26日勤務)で一年過ごすと公休が50日前後と完全週休二日制の企業と比べて公休日数が半分未満であること。

第4に生涯ドライバーとしての期間が長い故にイノベーション(自動運転化)が起こる可能性が高いこと。そしてそれによる失職の可能性が非常に高いこと。現在の40、50歳代ドライバーのように逃げ切ることが考えにくく他人事では済まされないこと。これに第1のデメリットが組み合わさると10〜20年後の中年層の頃にドライバーとしてのスキルしか持っていないのに、ドライバーが不要という手詰まりな状況が考えられる。また自動運転タクシーに携わるという明るい未来も想定できなくはないが、多分それはドライバーがやることなのか疑問だし、やれるのかも疑問。

そもそも個人タクシーを目指していた自分からすると致命的なデメリットなので現在こちら側。

 

以上です。なんか言い残しがある気がしますが、思いついたら追記しときます。んじゃまた。

 

 

なぜ大手タクシー会社が新卒採用を始めたのか考察②

去年から就活が売り手市場になったということで新卒でタクシー乗務員を選ぶ人は例年より減るんじゃないかと思っていたんですが、今年2018年は例年のほぼ倍の人数が私の勤めている営業所に入社予定だそうです。

その人数が営業所に来ると営業所の2〜3割が新卒乗務員になります。営業所に限りますがタクシードライバーの約4人に1人は新卒の時代が来るとは、その1人の自分が言うのもなんですが驚きです。

これは業界のイメージが変わりますね。それが会社の新卒採用に力を入れる理由だと1年前に書いた気がしましたがほぼ達成したんじゃないかなと思います。

 

そして恐らくここからが起きるであろう

ことが新卒タクシードライバー採用理由の本命だと私は思っています。

それは新卒社員増加による労働組合よりの乗務員が大多数の状況を改革することだと思います。現在、労働組合側の立場の乗務員は多数を占めていて会社としては意見を通し辛く、不都合が多いです。そこで新卒社員という出世を目指すためにも乗務員でありながらも会社側の立場で物事を考える乗務員を増やすことにより、会社の発する指令(例えば夜勤社員の増加、各種実証実験、乗務以外の作業等)とりわけ組合が声を上げるであろう乗務員に利が少なく負荷のかかる指令を通しやすくする、また通らないようなことは新卒だけに課すのが狙いと考えられます。新卒入社でそこに反発するということは今後のキャリアアップや同期の仲間意識に響きかねないのでほぼ断ることがないため、新卒採用は会社にとって都合のいい人材の増加に繋がるというのが力を入れる最大の理由だと考えられます。

 

そのうち大多数が会社よりの社員になって、会社は色んなことに挑戦できるようになり、乗務員はそこに不満ではなく、そこに使命感、やりがい、目的意識を持って会社の指令に答えていくwin-winな関係が生まれていくと思います。その中で新卒でありながらどちらかというと会社側ではない私は新卒多数の状況は居づらくなるんだろうなぁと思いました。

 

組合側で役員として活躍する新卒または若手が居ないと多分10年後は組合は形骸化するもしくは解散しているに0.0001BTC。

 

そもそも10年後に組合どころかワンチャン自動運転車によりタクシードライバーっていう職業がなくなるに1satoshi。

 

 

【近況報告】

久しぶりの投稿失礼します。速いことにタクシー会社に入って2年経とうとしています。半年前までは仕事に対して不満はあれど日々成長を感じていてなんやかんや楽しくこのまま10年やって個人タクシーなれたらなぐらいの気持ちで仕事をしてました。

しかし最近の自動運転の進歩を目の当たりにし、もしかしたら自動運転が公道を走れる未来が想定していたより速いんじゃないかという懸念が強まり、本当にこのままでいいのかと危機感を覚えました。 そして上記の展開を仮定するなら後2、3年で個人タクシーになれるならともかく、ここ1年で個人タクシー目指し始めたんじゃ間に合わないことはないにしても自動運転普及間近まで迫っているなんてことも考えられる訳です。そうすると個人タクシーになる進路は考え直した方がいいくらいにはリスクが高く、ドライバーを長期的にやる理由としてそれになるという目標を持っていた自分は長期的に勤める理由がなくなったので転職を視野に入れ、動き始めなければと思いました。

しかし仕事内容次第では疲れて動けないこと山の如しで12.13乗務が憎くてしょうがないのが現状。なら有休を取るべきですが予想通り昭和な文化色濃いタクシー会社には、社員がしっかり有休を消化することなんて想定されていないと想定しているので(勝手に)乗務はほどほどにして明け休みに活動できるぐらいの余力を残しつつ働いてます(さじ加減の調整が効くのがタクシー乗務員のいいとこだなとしみじみと思う)。という訳で転職活動を始めた報告です。

続けるにしろ、辞めるにしろ、自分が「なぜそうするのか。」と納得する答えを出せるように尽くしたい2018年です。

 

追記.一月分の有給取得できました。会社は社員が有給を消化することは想定されていたようです(想定外)。社風は完全に平成でした。

 

もう平成終わるけどな!

 

 

【酔客】面倒なお客様シリーズ

起きる、乗務、夏、暑い、だるい、疲れた、寝る×13セット=26日、残りの休日も寝て1ヶ月終了。花火大会、海水浴、旅行、お盆休みとかまるで現実の話とは思えない話を後部座席で繰り広げてくるフィクション大好きなお客様のお話に付き合ってあげるくらいにナイスガイなタクシードライバーでも辟易する面倒なお客様を今回は紹介します。

 

①酔っ払い……定番中の定番ですが一撃必殺の攻撃力と多彩なコンビネーションで乗務員を苦しめます。特に警戒すべき「車内嘔吐」は食らったら一発KO(営業終了)ものでエチケット袋を渡してしっかりガードしたいところ。袋を渡そうとしたところ「大丈夫だ」と言いつつ乗務員を安心させ一撃を放つパターンは非常に強力。

また「車内嘔吐」に対して「エチケットガード」に成功したとしても連携技の「吐物溢し(こぼし)」「臭気充満」が発動される可能性があるため「車内嘔吐」は防御するより、そもそもさせない、つまり予防するほうが大事である。

「降車様子見」→「ダイヤル110」は乗務員が行使できる優秀な対酔っ払いコンビネーションなので覚えておきたい。

またまた中々の攻撃力を持つ上に予防と防御困難な絶技「睡眠」→「ヨダレ」のパターンは理不尽さで言えばまるでハメ技。こちらも場合次第で営業終了の危険性がある。無理に続けた場合毎度お客様に「ここ濡れてますよ。」と指摘されたり、降車されたりと辛い展開が待っている。

またまたまた貴重な青タン時間を消耗させてくる「泥酔爆睡」も厄介で合わせ技「ココドコ?」、「運賃高クネ?」「オマエ遠回リシタロ?」「アレ金払ワナカッタッケ?」等、ハテナ系の発言は要注意。これらの合わせ技は十中八九、料金の値切りが狙いで対策を怠ると(運賃が)ダウンを取られるくらい攻撃性能が高く。応戦した場合、泥試合になりやすく守り抜いても時間と精神の消耗で損失が大きく、泥試合の末に自腹というあまりに残酷な事態を考慮すると先にある程度自腹してしまう方が金銭面はともかく精神と時間の消耗を抑えられるので一つの対応策と言える。そもそもこの発言を引き出させないように発進前に「ルート確認」、「目的地確認」は徹底するのが大事。

結局のところ「乗車拒否」が最強の対酔っ払い奥義(酷く泥酔したお客に対しては乗車拒否は可能)だがシラフ度が高かった場合「タクセン事案」になりかねない上にそもそも青タンに酔っ払いを避けてるようでは収入に繋がらないためお客様の状態確認能力は必須のスキルと言える。

因みにシラフの人が手を挙げて、タクシーを呼び寄せ、意識のない酔客を担いで来て「運転手さん、この人◯◯◯駅まで宜しく」と言って酔客を後部座席に「ぶち込み」乗車を申し込んだ本人は乗らない技「丸投げ」は「乗車拒否」がしづらく厄介な技である。

 

 

 

 

新卒のタクシードライバーの現状

「暇は潰すものではない、味わうものだ。」

ども世界一暇を愛する男です。乗務して一年経ったなあってことでタクシードライバーとしてどれくらい成長したのか確認するために一年前と現在を比較してみました。

 

著者の入社時、試採用時

運転技術:紙ドライバー。二種免取得時に教官に苦笑いされたり、「こんな人初めてだよ」と教官から初めてを頂いてしまうレベル。

地理:池袋区、上野区、浅草区、東京駅の行き方なんて分からん……

事故違反:事故と違反でハットトリックは決めた。

営業収入:月収15万レベル、補償給さまさま

年収多分280万位

 

著者の現在

運転技術:「狭く」て「人通りの多い道」の「後退」に戸惑う。どれか一つの要素がなくなればそこまで苦ではない。

地理:東京の中央と西側なら割とわかる。新大橋通りより東側は大体わからない。

事故違反:半年に一回ペース。

営業収入:13乗務で月収35万、手取り28万ちょい

年収360万←2年目の若手の稼ぎとしてはポジティブ目に言っても下の上。

 

1乗務の稼ぎに対する疲労の度合いは現状

4万台で熟睡して明け休みには回復、仮眠でも十分動ける

5万台で熟睡して明け休みには回復、仮眠で済ませると辛い

6万台で熟睡しても明け休みに疲れを感じがする。回復率は6〜8割くらい。1gのタウリンが染みる。

7万台で熟睡しても明け休みは動くのが辛い。回復率は3〜5割くらい。明けは食って便して寝るだけで精一杯、もう一度熟睡して仕事前に回復するが連日仕事をしている錯覚に陥り精神的に辛さを感じる。

8万台は未達成(※カッコ内追記……と書いたがこの記事投稿した次の乗務で達成した。営業方法の割に万収4本は流石に出来過ぎてたと思う。高速仕事がメインだったから余力はあったつもりが明けは死んでました。)

ちなみに一年前は4万台で今の6万台疲労度合いでした。まあ疲労面は営収と比例するかというとそうでもないんだけれど、一応参考程度にはなると思う。

 

月収35万は現状、稼ぐこと自体はけっこうできる多分。プライベートの充実を図るなら月収30万ちょいが理想。尚、新卒一年目で月収30万未満だと上司から尻を叩かれる。月収35万はまあ頑張ってるなって言われるくらい。月収40万はけっこう褒められる。月収45万は感動される。50万以上は私の営業所ではいない(他の営業所の新卒ではいるらしい)。50万以上は新卒に限らなければ上位5パーセント位な感じ。

……というわけで暇を愛し、暇に愛されなかったけどいつか愛されるための努力をしたいと思い続けている新卒のタクシードライバーの一年前と現在でした。誰かの参考になったらいいな。

 

 

 

 

新卒・大卒でタクシー会社を辞職したくなった理由

物事を100パーセント好きでやることは難しい、しかし嫌いな面があっても、それを受け入れたり、克服したりして物事と付き合っていける人は素晴らしい人だなあと常々思っている素晴らしくない人つまり私は嫌いな事から一目散に逃避する精神的ニートです。

 

そんな精神的ニートが新卒でタクシー会社に就職して驚くことに一年勤続したわけですが、勿論、嬉しい事、楽しかった事、面白かった事、悲しい事、辛かった事、焦った事、つまらなかった事、辛かった事、悲しい事、辛かった事、辛かった事、辛かった事……まあいろんな事を経験し今に至ります。

 

しかしその影には今に至れなかった新卒の仲間達がいるわけで、私がギリギリに至った者として至れなかった理由、即ちタクシー会社を辞職したくなった理由を紹介します。

 

①給料(時給換算すると残念、高月収は残業が前提)

②職務内容、勤務形態の過酷さ

③成績が悪い、不祥事が多い等の不甲斐なさ

④運転が嫌い、苦手

⑤事故と違反が怖い

⑥接客が辛い

⑦将来性が低い

(運転技術以外身につかない。自動運転化により解雇されそう)

⑧世間の信用が低い

⑨良い転職先、キャリアを見つけたため

⑩人間関係、同期が辞職したため等

 

以上です。