新卒タクシードライバーブログ

新卒でタクシードライバーを選んだ男の記録みたいなもの

タクシードライバーの収入

ども

東京在住中途新人エンジニア月給20万です。

労働する上で必要不可欠な物はやりがいとかお客様の笑顔とかそんなんじゃなくてお金なのは言うまでもありません。

しかしまあこの国でおおっぴらにお金について話すことはタブーとされています。

そのため例えば

「御社を志望する理由は私が採用されうる会社の中で御社は福利厚生が整っていて業界で最も給料収入が魅力的だったため志望しました。」

とか、言ったら人事とかいう、やりがいラブな方々に厳しい対応を取られてしまうため、もちろん説明会でも

「この会社どれくらい金貰えんの?」

とか言ったらアウトな訳です。

というわけで聞きたいことも聞けないこんな世の中じゃ、POISONとなる訳なのですが、これから俺は俺を騙すことなく生きていくという方でタクシー業界を志望する方のためにズバリ聞きたいタクシーの収入云々についての答えを雑にまとめました。

 

【歩合給のタクシー乗務員の収入の増減要素等】

 

①給料が増える要素

・13乗務(26日勤務)

・夜勤する

・残業する

・都内で営業する

(さらに言うと都心、いわゆる山手線の内側又は千代田・中央・港で営業する)

・大きい会社に入る

・グレードの高い車で乗務する

(良質な無線配車を貰うため)

・月水金の平日の隔日勤務

(特に金曜日は大事)

・出番にタクシーが求められる状況になる

(悪天候、大規模イベント、電車遅延等)

・運

 

②給料の減る要素

・増える要素の反対

・営業終了事案

(事故による車両の損傷、嘔吐や糞便による車両汚染)

・病欠、早退等

・モチベーションの低下

・免許停止

 

 

③給料に影響しない収入増の要素

・チップ

 

④給料に影響しない収入減又は業務上の個人的に負担し得る費用の要素

・交通費(隔日勤務のため日勤勤務に比べて割安で済むのだから全額出して欲しかった)

・組合費(月約一万、保険代?も含まれてるらしい)

・違反金

・駐車料金

・自腹高速代

・お客様への損害に対する自腹

・乗務で必要な道具代

・2種免許費用(約20万?)

(前所属会社では2年経過すると無償化)

 

⑤給料に影響せずに収入にも影響しない労働で時給低下の要因

・車両点検(5分)

・点呼(10分)

・洗車(30分)

・納金手続き(15分)

・イベント、雑務

・事故、違反、クレーム時の反省文

 

以上です。

 

給料が増える要素を徹底しつつ、給料が減る要素を回避できれば月の売り上げ100万カリスマドライバーになれるかもしれません。

できたことないから知らんけど……

 

月によって変わるけど大体月65万くらいの稼ぎが自分の勤めてた営業所のドライバーの平均。

 

給料はそれの6割程。

 

後、広告やホームページなどで我が社のタクシードライバーの年収が420万とか450万とか載っていてタクシードライバーって案外悪くない収入じゃん、と思う方いるかもしれませんが夜勤時間まで働いて残業して日給換算15000円前後×年間300日に迫る労働日数の結果の年収であることは考慮しておいたほうが良いと過去の俺に伝えたい。

 

さらにとあるタクシー会社は年収800万〜1000万みたいなやたら高年収を謳っているとこもありますが歩合率が高いだけで諸々の経費自己負担という方式の擬似個人タクシーなので一般的な法人とそこまで手取りは変わんないらしいよ、と通なお客様が言っていたような気がしました(適当)

 

 

 

結局、稼ぎたいなら個タク一択。

経費は自己負担とはいえ会社から一切のピンハネがないのが最強。また消費税納税の免除(年商1000万未満の場合)が強くて、消費税上がる毎に法人と比較して相対的に有利になっていくのが特にいと強し。さらに土日を休めたり、金曜に出たり稼げるシフトを自分でチョイスできるのがまるまるのまる。

 

 

 

 

 

 

新卒でタクシー業界を目指す君へ

私は雲助兵団団長

ウンチャン・スミス

 

タクシー業界のアレコレを好き勝手に話せる立場にある

 

学生の諸君は就職先をそろそろ決めなければならない時期であるが私が諸君らに話すのはやはりタクシー業界の内情について他ならない

 

タクシー業界は昨今ライドシェアという強大なシステムと争うことを強いられた

 

かつて例がないだろう

タクシー業界にとってこれ程の存続の危機を経験をしたことは

既にライドシェアの恐怖も

タクシー業界の限界も知ってしまったことだろう

しかしだ

昨今の危機で雲行きが怪しくなったのは確かだが

これまでにない程タクシー業界は希望を見出した

それは周知の通り

自動運転の存在だ

自動運転とタクシーについてはまだ詳しく話せることは少ない

だが下記リンクの記事の通り現時点ではタクシー業界の味方であることを証明している

https://jidounten-lab.com/z_5401

 

そして記事で記載されている内容が実現するとするならば2020年のオリンピックには有人ではあるが自動運転車が走行しているとされる

 

タクシー業界はその時まで持ちこたえれば、この100年に亘るこれといった変革のない状態から脱却の手掛かりを掴めるだろう

 

ただ…

完全なる自動運転が完成した時タクシードライバーの解雇が必須になる

つまり採用活動はこれまで通りだが

タクシー業界は無人運転の時代が到来した時、ドライバーを容赦なく解雇しなければならなければいけなくなったのだ

その時にタクシードライバーは恐らく9割以上が解雇だ

何十年後かには9割だ

少なく見積もってタクシー業界が無人運転技術を手中に収める数十年の間も労働人口の減少に歯止めがかからず人手不足が叫ばれる中で将来的には解雇せざるを得ない乗務員の採用を業界の存続のためにもこれまで通りに行っていく必要がある……

 

 

とても過酷な状況だ

 

タクシー業界は常に人材を求めている

毎回多数の辞職者が出ることによって慢性的に人員が不足している

隠したりしない

恐らく来年の新卒採用者も入社後2ヶ月以内にはタクシー乗務にあたることになるだろう

早急に会社は利益が必要なのだ

新卒が最初の年で事故及び違反する確率は9割以上、初年度での辞職率は5割前後といった所か

それを超えた者が勤続年数の長い優秀な乗務員へとなってゆく

 

この惨状を知った上で新卒という肩書きを賭してもやるという者は内定承諾書を提出するといい

 

もう一度言う…

新卒でタクシー業界に入ったとしても大多数は辞職することになるだろう

 

自分に聞いてみてくれ

タクシー業界のために新卒を捧げることができるのかを

 

以上だ

 

他の就職先に変更するものはブラウザバックしたまえ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君たちは辞めろと言われたら

辞められるのか?

 

そうか…

 

皆…

良い表情だ

 

では今!

ここにいる者を新たなタクシー乗務員として生きる覚悟の足る者であると認めることにする!

 

新卒を捧げよ!

 

 

よく最後まで読んでくれた…

君たちは甲斐性のある人間だ

 

心より感謝する

最後の乗務

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6月29日(木)の乗務

今日は特別にやる気を出すこともなくいつも通りに乗務して何事もなく帰ろうが目標で営業スタート、途中得意の時間帯の深夜0時にやたら空車走行してセンスのなさを痛感していたが1時ごろにワラワラ人が出てきたのでワールドカップ見てて誰もいなかっただけだったとホッとする。お客様とワールドカップの話をしたりしながら営業して48000円(税込)で朝には営業終了。タクシーの洗車後もう運転手としてタクシー乗らないんだなあと感慨深い気持ちで車に鍵を閉めて営業所に戻りました。

そして挨拶を済まして帰宅して、今までの思い出を振り返りなんか寂しさがこみ上げて辛い。

 

 

なんてことはなくうおっしゃーー!夏休みうぇーい!ってなってました。

 

うぇい!

乗務も終わり間際なので気合い入れてみた結果

キャリア2年の新卒タクシードライバーが最後に営業所トップ10入りをしてドヤ顔決めながら引退する目論みで乗務した日報を記します。

 

まずシフトでは出庫16時の帰庫翌10時〜12時なのに当日30分ほど遅刻という社会人失格な展開でスタート、朝に寝て出勤ギリギリに起きれば乗務中フル稼働できるという思惑でいつもより寝るタイミング遅目にしたのが裏目に出てしまう。

そして前日の人が諸事情によりガス補給できなかった為、さらに営業時間は減少してしまう。

 

 

 

というわけで開幕からスタンドを目指すことになったのだが、道中の反対車線にお客様を見つけてしまう。

先にガス補給すべきか迷ったがよっぽどロングじゃなければ問題ないだろということでUターンして実車、行き先が銀座なのでまあまあの距離で営収的には嬉しい展開。

ガスの残量が少し気になるが折角銀座に来たので営業続行、すぐ実車になり目的地は丸の内の三菱商事(近い場所に三菱商事の建物は二箇所あるので注意)まで乗せた所でガス不足のやつが点灯したので回送にしてさすがにガス補給に向かう。

そしてガス補給を済ませた後、急ぎのお客様を乗せ高速で木場までとの指示があったため西神田から高速に乗るも事故渋滞に巻き込まれる。お客様に下道で行った方が速いか問われ渋滞が緩和しそうな兆しを感じたので上で行きましょうと提案し神田橋を通過する。その後動かざること山の如しでこれはやばいと思い直しやっぱ降りましょうと提案し八重洲線に入り新橋出口から出て昭和通り永代通りで行くという迂回しまくりルートで到着、最適なルートなら時間に間に合わすことができた上に料金も安く済んだという申し訳なさで1000円と端数の自腹を提案するが、色々話して端数の料金の割引ということで合意する。その後、築地までのお客様を乗せながら都心に戻る。

この段階で業務開始2時間半で(自腹しているが)10000作れたので内容は置いといて営収だけで見れば理想的な展開だがここで暫く空車走行が30分近くあったので結局いつも通りのペースになる。その後得意の新宿で休憩を挟みながら細かく刻む展開。22時(深夜割増)の段階で18520円と微妙な数字になった所で大久保二丁目付近で西武新宿駅に向かってと言った酔った女性のお客様が駅到着後、

「やっぱりこのままタクシーで帰りたい狭山に行って欲しい」とのこと。

ナビを入れてみたら40キロと出たので15000円くらいですけど大丈夫ですか、電車の方がいいと思いますよと言い、降車してもらう。(なんかトラブルを起こしそうな気配を感じたので)

 

その後やっぱ乗せとけば良かったなあと思っている間に高速で国立府中と12000円のナイス万収。そして速攻で国立府中から高井戸まで行き下道でお客様を探しながら水道道路で新宿を目指す。その後新宿で2組乗せて午前1時の段階(乗務開始9時間)で34,210円と悪くない数字で後半戦に突入。

2090円(歌舞伎町〜西池袋)

2170円(西池袋〜西新宿)

890円(歌舞伎町〜北参道)

1690円(千駄ヶ谷〜西新宿)

午前1時〜2時の間に怒涛のラッシュがあり営収41050円まで伸びる。本来ならここで満足して舐めプする兎の如く2時間程仮眠を取るわけですが今日の俺は一味違うぜと言わんばかりに走るがいつも走らない時間なので勝手がわからず1時間走ってショート2本だけと寝とけば良かったと後悔する羽目になる。

そして3時頃に不貞寝して5時に起き営業再開。

 

朝の歌舞伎町で4本やって7時に46950円。ここで歌舞伎町にもう一回行こうかなって所で6010円の嬉しいミドル(西新宿〜台場)で5万突破、降ろした後にミドル以上の距離を出したい欲求に駆られ羽田に突っ込む。

待ち時間40分の末にようやく乗車、しかし行き先が1タミから2タミ迄というまさかのワンメーター(空港でのワンメは初めて)。どうやらこの神さまはターミナルを間違えて遅刻しそうと言う残念な神だったらしく、終始喚きながら降車される。その時に乱暴な降り方をされて不愉快メーターがグッと上がるがグッと堪えて営業再開。

並び直そうとするも時間的にきついなということで山手トンネルで初台南に向かう。道中、羽田へ行ったことにより時間と金(高速料金)を失い、増えたのはストレスだけだったなと後悔したり、遅刻する奴にろくな奴はいないマジクソ(ブーメラン)と憎しみを発散させたりする。

 

そして時間一杯やっても7万目指すのがきつくなってきたので営業所に帰りつつ仕事をするモードに完全にシフト。

 

そしてチョチョっと営業して10時に帰庫 。

(遅刻したくせに夕勤で一番乗りに帰ってきてしまった……)

 

6月27日(火) 

58,240円(税込)

 

迂回費負担額と高速代も考慮すると渋い……

 

 

 

 

 

無線配車の辛さと恐怖

歯医者の待合室ということで無線配車の話をします!……はい

 

無線配車については自分の中では営業方法の1つでお客様をお迎えに行き目的地迄送るというイメージしかなく、流しで調子が悪い時に無線配車が仕事を補填してくれるようなドライバーにとってお得な嬉しい仕組みであると思っていました。

しかしタクシードライバー経験者なら分かると思いますが無線配車にはマイナス部分がいくつかあります。今回はそれらを紹介、ってか愚痴ります。

①迎車料金が一律410円

星1つ。これは法律で決まっているのか、会社が決めているのか分からないですが、どんな時間帯だろうがどんな距離だろうが状況に左右されず410円の売り上げにしかならないこと。これ迎車先迄に15分とかかかる場合、歩合6割だとしたら時給換算約800円ちょいという安さ。10分以内にはお客様をお乗せしたいところ。

②配車キャンセル

やばさ星2つ。迎えに行ったのにお客様が乗らないという240円すら貰えないという辛さ。対価のない仕事はボランティアなので、もはや労働にすら値しない扱い。強制ボランティア。コンビニのバイトの方が給料面でマシと思う瞬間であり、仕事のモチベーションに中々ダメージを与える事案。自分は2回連続でキャンセルされた時に初めてこの仕事を「辞めてぇ」とぼやいた。

迎車進行中に見つけたタクシーを探しているお客様を乗せていればとか取らぬ狸の皮算用をすると辛さが増す。配車キャンセルに対して運が悪かったと切り替えられるかどうかがタクシーを続ける上での分水嶺になる気がする。お客様目線で出勤でタクシー使いたいけど流しのタクシー捕まんなかった時の保険みたいな感じで一応予約するかみたいなのが増えると乗務員が泣きます。一周回って乗務員の不満が爆発して会社がキャンセル料などの対策せざるを得なくなるかもしれないので、ワンチャン賭けてイタズラで配車キャンセルしまくって乗務員の怒りを買ってやろうという気がしないでもない程、根絶してほしい。

③お客様の心理面の変化

やばさ星3つ。これはお客様の心理面なので絶対そうだと断言出来ないんですし人によるとしか言えない所もあるのですが、乗務員として対応していると流しのお客様に比べて無線配車のお客様は「乗ってやっている」という空気を感じる時が多々ある。流しのお客様の場合は「乗せてもらえた」という気持ちを感じる時が多く、俺様はお客様だぞ(俺=お客様=神)の三位一体説の方と思われる方も少し抑えめになります。しかし無線配車の場合はそうもいかず神に対して粗相をしてしまうようものなら流しの場合許された粗相も許されず神に楯突いた反逆者の如く裁かれたりする。正直無線で呼ばれた場所でお客様を待っている時に神が降臨するんじゃないかといつもビビっている。オベリスクオシリス、いやラーか!次回、城之内死す!みたいな感じ。

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ということで無線配車のマイナス面の話でした。歯医者怖かった。星4つ。

 

 

 

 

運賃無料タクシー会社設立

福岡市で15歳の若手実業家がクラウドファンディングで一億円の資金を調達して運賃無料タクシー会社を設立したらしい。法律的には以前あげた合法ライドシェアの方法でやればできなくもないですが、規制に引っかからず利益に繋がるアイデアが思いつかなかったんでどんな方法をとるのか興味深いです。

 

と調べたら車内広告で利益出すパターンだそうです。広告費−(燃料費+人件費)=黒字の方程式を作れるものなのか分かりませんが有償旅客運送業として扱わないとすると法規制の外なので2種免許や規定の車庫とかその他諸々が無いので色々できそうではありますね。

後、この記事って運賃無料というどこかで聞いたことのあるアイディアよりも15歳が一億円集めた方がすごい気がする。この少年に投資家は何を見出したのか気になります。

自動運転について考察

有識者曰く自動運転は2020年に実現可能だとか2035年とか、

シンギラリティ(人間の知能を人工知能が超える特異点?AIが AIを作り、そのAIがAIを作るというループが生まれ飛躍的な進化を始めるみたいな革命)が起こるとされる2045年とか

あくまで高速道路のような限定された場所のみの走行にとどまるとか、

暫くは運転補助に過ぎないとか、

ロッコ問題のような倫理的課題とか

自動運転は9割完成してるが残りの1割の完成は10年以上かかるとか、

法律の整備と政府の理解に時間がかかるとか、

自動運転による事故でメーカーが全ての責任をとれるレベルは実現困難な為あくまで責任を取る運転手という立場は存在し続けるとか、

携帯等と違い既に産業基盤のある自動車産業は自動運転が例え完成したとしても年間の車の生産台数を考えても普及するまでには10数年かかるとか、

飛行機のように50年前から離陸時などを除いてほぼほぼ自動運転にも関わらず万が一に備えて今でもパイロットが乗っている現状とか、

 

 

結局タクシー運転手が必要なくなる時が来るのか、必要なくなるとしたらいつなのかが分からないです。20年後の未来とか1998年の時にスマホの普及を予測してるようなもんだし実際誰にも分からない筈。

個人的な意見ですが、想像していたよりも未来は現実的だろうなと思います。車もしばらく空を走る予定はなさそうなんで……

 

そうして今日も地下鉄に乗り、空飛ぶ車のニュースを見つけたろんりろんり

 

 

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